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趣味の研究室(カルチャー)
主人公は、いい人でなければならないのか――『鎌倉殿の13人』と『豊臣兄弟!』
大河ドラマを見ていると、ときどき不思議になる。 戦国武将は、どうしてこんなに平和主義者ばかりなのだろう。 「戦のない世を作りたい」 信長も秀吉も家康も、主人公や主人公に近い位置へ来ると、だいたいこの方向へ寄っていく。 もちろん、戦乱が続けば... -
趣味の研究室(カルチャー)
速さは見える。賢さは遅れて見えてくる——フジテレビ以前からF1を見ていた者の、ラウダ、プロスト、セナの話
アンドレッティやピーターソンが走っていた頃から、F1には興味がありました。 といっても、当時の私はまだ小学生です。毎戦のレースを追っていたわけではありません。F1を知る数少ない窓口は、書店で立ち読みするモータースポーツ誌でした。 タイレルP34を... -
組織と経営の読みかた
問題がないので、問題を探します――善意と補助金で回る「改善活動」という永久機関
身近な人が、高齢者施設で働いています。 日々の仕事は、もちろん簡単ではありません。利用者の体調を見て、食事や生活を支え、何か変化があれば対応する。事故もなく、体調を崩す人もなく、一日が静かに終われば、かなり上出来です。 ところが、静かに一... -
当研究所について
まあ、見ていってよ――腑に落ちないことを、そのままにしないために
このブログの副題は、 「腑に落ちないことをそのままにしない」 です。 大げさな言葉のようでいて、実はそれほど大げさなつもりはありません。 社会を変えたいとか、誰かを救いたいとか、世の中に正しい知識を広めたいとか、そういうギラギラした思いで始... -
文章の練習帳
“そんな私が好き”を嗅ぎ取ってしまう病——自己肯定記事に脊髄反射する、面倒くさい読者の自己分析
自己肯定の記事を読むと、私はときどき椅子からずり落ちそうになります。 夢を語るな、と言いたいわけではありません。前向きに生きるな、と言いたいわけでもありません。「なりたい自分」を持つことを、否定したいわけでもありません。 むしろ、それは本... -
ゲーム理論で読む人間関係
相手が物語で走るなら、こちらは記録で歩く——認知的不協和に巻き込まれないための話
前回は、LIAR GAMEと認知的不協和を手がかりに、人が自分の嘘を本当にしていく過程を見ました。 嘘が、本人の中で物語になる。 物語が、正当化になる。 正当化が、やがて本人にとっての「本当」のような顔をし始める。 そのとき、本人は必ずしも「嘘をつい... -
ゲーム理論で読む人間関係
人は、自分の嘘を本当にする——LIAR GAMEと認知的不協和の話
「人を騙してる自覚がまったくない」——『LIAR GAME』より これは、かなり怖い言葉です。 嘘をついている人間が、嘘をついている自覚を持っている。 それなら、まだ分かりやすい。 悪意がある。 作戦がある。 隠しているものがある。 もちろん困ります。 し... -
「識学」を読み解く
第1回 識学はなぜ経営者に気持ちよく響くのか——正しい違和感から、危うい処方箋へ
識学という組織論があります。 ざっくり言えば、組織における役割、責任、評価、指示命令系統を明確にし、感情や曖昧な人間関係によるノイズを減らそうとする考え方です。 上司は上司の役割を果たす。部下は部下の役割を果たす。評価は結果で行う。ルール... -
お金と世の中のリテラシー
「なんか買っていってくれん」——無料の杖と、営業導線が透ける瞬間
金毘羅さんで、杖を借りた話 香川に赴任していたころの話です。 香川県の有名観光地といえば、金刀比羅宮があります。いわゆる金毘羅さんです。 金毘羅さんといえば、長い石段です。本宮まで続く石段を、ひたすら登っていく。参道の両脇には、土産物店がず... -
労働・お金のトラブル実務
訴状を書くというイベント|「お知らせ」でも「お願い」でもなく訴状です
前回の記事では、少額訴訟の限界と、本人訴訟のワンオペ感について書きました。 本人訴訟では、原告も自分。事務員も自分。コピー係も自分。郵便係も自分。メンタル担当も自分。 ブラック企業もびっくりのワンオペ体制です。 今回は、その中でも最初に緊張...